コーヒーが歯が黄ばむ原因になることは、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
コーヒーを飲む時間は気分転換や休憩のほっと一息という大切な時間になっている方も多くなかなかやめられないですよね。
そう言う私も、毎朝飲むコーヒーは日々の習慣であり、なかなか制限できるものではありません。
この記事では、コーヒーを飲むときに気を付けるポイントについてまとめてみました。
コーヒーを飲んでいて、歯の黄ばみが気になっている方や何か対策をしたいと考えているけど何をしたらいいか分からないという方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
また、こちらの記事でご紹介している商品はすべて歯科医院でご用意しているものではありません。購入をしたい方は公式サイトよりご購入ください。
この記事で分かること
まず、コーヒーを飲むと歯がなぜ黄ばむのかという原因は、大きく以下の3つが考えられます。
では順番にどのような原因であるのか確認してみましょう。
コーヒーの中には、ポリフェノールという成分が入っています。
このポリフェノールが主な着色の原因です。
歯の表面には、ペリクルという外からの刺激から守ってくれる保護膜が存在します。
ポリフェノールは、ペリクルと結合しやすい物質でこのため着色しやすくなると考えられています。
また、コーヒー豆が焙煎される際に、褐色色素成分が生成され、それも着色の一因です。
コーヒーにはカフェインが含まれているため、仕事中や作業中に常に飲んでいる方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
口の中に、長時間コーヒーの成分が停滞している、時間が長ければ長いほど着色しやすくなります。
また、仕事内容にもよりますが、作業中は黙っていることが多くなり、唾液による自浄作用も少なくなる傾向があります。
そうするとコーヒーの中に歯をつけているようなものなので、着色しやすくなってしまうのです。
コーヒーの中に含まれる、カフェインには眠気を抑制したり、気持ちをリラックスさせたりする効果があります。
いつも飲んでいるとカフェインに耐性がついていき、少量では足りず、毎日飲むことが習慣となっていく場合もあるでしょう。
これにより着色が付きやすくなってしまうのですが、着色は一度着いてしまうと、色が着いた部分が段差となりさらに付きやすくなってしまうのです。
習慣的にコーヒーを飲んでいる方は、日々の積み重ねでどんどん着色がしやすくなることに加えて、、濃く着色してしまう傾向にあるので対策が必要です。
コーヒーによる歯の黄ばみ・着色を落とす方法はいくつかあります。
では順番に解説していきます。
毎日の正しいブラッシングは一定の効果があります。
私も歯科医院で、歯磨き指導を行っていますが、歯の表面にきちんとブラシが当たっている方は非常に少ないです。
歯の表面にまっすぐ歯ブラシが当たることで、着色除去効果は発揮されますので、一度歯科医院で教えてもらうといいでしょう。
また市販のホワイトニング系の歯磨き粉を使用するとより効果的です。
ただ、ホワイトニング系の歯磨き粉と一言でいってもさまざまな種類があります。
研磨剤が粗いものだったり、イオンの力で浮かすタイプのものだったり、ご自身の歯の状態に合ったものを使うことが大切です。
ご自身に合っていない歯磨き粉を使用すると、逆に歯が傷ついてしまうことで着色しやすくさせてしまうこともあるので、できれば歯科医院で相談してみましょう。
一度着いてしまった歯の色や、歯の黄ばみをご自身のブラッシングで除去することは難しく、歯科医院で相談する必要があります。
着色を落とす歯ブラシのポイント
一度コーヒーで着いてしまった着色をご自身の歯磨きだけで落とすことは非常に難しいです。
歯科医院に受診し、歯のクリーニングを行うことで着色を除去することは可能です。
歯のクリーニングでは専門の機械や、研磨剤を使用し安全に着色を落とすことができます。
また、着色の予防方法を教えてもらうことや、着色しにくくなる歯磨き粉や歯ブラシを選んでもらうことも可能です。
無理に自分で着色を落とそうとすると、歯の表面を傷つけてしまうことがあるため気になっている方は歯科医院でご相談ください。
ただ歯のクリーニングは、表面についている着色を物理的に除去する方法なので歯の黄ばみは改善されません。
コーヒーを習慣的に飲んでいると、着色因子が歯の内部に浸透していき、歯が黄ばむことで、歯そのもののトーンが暗くなっていってしまいます。
その場合は、クリーニングでは対応できないのでホワイトニングで歯を白くすることができます。
ホワイトニングとは、専用の薬剤を用いて歯を削らずに漂白していく方法です。
ホワイトニングにもさまざまな種類と薬剤があります。
黄ばみの程度で、推奨される薬剤が変わりますのでまずは歯科医院で相談してみましょう。
どうしてもコーヒーがやめられない方には、100%ではないものの歯の黄ばみ・着色を予防する方法があります。
順番に解説していきます。
コーヒーの成分であるポリフェノールは、歯の表面と非常にくっつきやすい性質となっています。
そのため、コーヒーを飲んだ後は水で口をしっかり濯ぎましょう。
できれば歯磨きをすることが推奨されますが、外出先などで難しい場合もあるかと思います。
その場合は、コーヒーと一緒に水を飲むなどして、コーヒーが口の中に停滞しないように心がけてみてください。
また、長時間かけて飲むと着色しやすくなるため、なるべくダラダラと飲まないように注意してみると良いでしょう。
コーヒーは、歯の表面や口腔内に停留することで着色しやすくなります。
そのため、アイスコーヒーなどであればストローを使用し、なるべく歯の表面に付かないようにして飲むと効果的です。
着色が付く前に、ホワイトニング系の歯磨き粉を使用することもお勧めです。
ホワイトニング系の歯磨き粉の中には、歯の表面の傷を修復し着色をつきにくくしてくれる効果がある歯磨き粉があります。
予防的に使い続けることで着色を防ぐことは可能です。
一度ついた着色を自分で落とすことは難しいですが、このような歯磨き粉を使うことで着色がしにくい歯にすることができます。
逆に、研磨剤が粗かったり、塩が入っているような歯磨き粉は歯の表面を傷つけて着色しやすくなるため注意が必要です。
見分けるポイントとしては「低研磨」と書かれているものを選ぶと安心です。
ただし、ジェルタイプや液体タイプの歯磨き粉のみ使用していると、着色が付きやすくなるため研磨剤入りの歯磨き粉と併用することをお勧めします。
今はさまざまなタイプの歯磨き粉があるため、初めて使う場合や何を使ったらわからない場合などは歯科医院で相談してみると良いでしょう。
前述したとおり、一度コーヒーで黄ばんだ歯や着色した歯をきれいにすることはセルフケアでは難しいです。
そのため、歯科医院でのケアが必要になってきます。
詳しく解説していきます。
一度着いてしまった着色や、歯の黄ばみをセルフケアで除去することは非常に難しいです。
そのため、着色が着いてしまった場合には歯科医院で歯のクリーニングを受けると良いでしょう。
歯のクリーニングとは、正式名称でPMTC(プロフェッショナルメカニカルトゥースクリーニング)と言われるものです。
歯科医師や歯科衛生士が、専門の機械と研磨剤で着色や歯石を物理的に除去していきます。
ただ着色を取るだけでなく、取った後に着色を付きにくくするために歯の表面を磨き上げます。
どれだけ歯の表面を傷つけずに、滑らかに仕上げるかで今後の着色が付きやすさが変わりますので、プロフェッショナルケアで着色は落としましょう。
また最近は、パウダーメインテナンスといって細かい粒子を使い、頑固な着色を落としていく方法もあります。
パウダーメインテナンスは仕上がりがとてもきれいで、歯面へのダメージを最小限で抑えてくれる施術であるため、とてもお勧めです。
しかし、クリーニングで落とすことができるのは歯の表面についた着色のみです。
歯の黄ばみを改善するものではないので、注意が必要です。
歯の黄ばみに対しては、ホワイトニングが有効です。
ただし、歯の表面についている着色は落とすことができませんので、クリーニングと併用することをおすすめします。
ホワイトニングには、クリニックで行うオフィスホワイトニングとご自身で自宅で行うホームホワイトニングの2種類がありますが、どちらもコーヒーによる黄ばみには有効です。
ホワイトニング剤にもさまざまな種類があり、黄ばみの程度によってホワイトニングに用いる薬剤の種類が変わります。
また被せ物の歯の黄ばみや神経を抜いている歯の黄ばみには効果を発揮しませんので注意が必要です。
ホワイトニングを受けている期間中は、食事の制限がある場合もあり、コーヒーも基本的には飲んではいけないなど注意事項も多いため、必ず事前に担当の歯科医師と相談しましょう。
ドラックストアや歯科医院でも多くの歯磨き粉を取り扱っていますが、ここではその中でもおすすめのホワイトニング用の歯磨き粉を2種類ご紹介します。
どのような効果があるか解説していきます。
ライオンから販売されているブリリアントモアは、歯の表面を傷つけずに汚れを落とすことに特化した歯磨き粉です。
最近では、歯科医院以外に大きなドラッグストアなどで取り扱いが増えてきました。
清掃助剤であるピロリン酸ナトリウムとポリリン酸ナトリウムが配合されており、イオンの力で歯の表面のステインを浮き上がらせて着色を除去していきます。
従来の歯磨き粉は、粗い研磨剤で無理やり落とすタイプが多かったのですが、ブリリアントモアは、優しく落とすことで歯の表面を傷つけることなくきれいにしていきます。
また、むし歯予防効果があるフッ素も配合されているため、ホワイトニングをしながらむし歯予防もできるので一石二鳥です。
味は3種類ありナチュラルペパーミント・アプリコットミント・シトラスミントから選ぶことができます。
使用感としては磨いた後のツルツル感が感じられたのと、ホワイトニング系の歯磨き粉の中では珍しく味が選べるので好みの味が選べるのも嬉しいポイントです。
オーラルケアが販売しているアパガードリナメルは、着色を付きにくくすることに特化した歯磨き粉です。
歯の表面にできた細かい傷は、着色の原因になってしまいます。
アパガードリナメルに配合されたナノ粒子薬用ハイドロキシアパタイトは、傷ついた表面を修復し、歯にミネラルを補給することができるのです。
使うほどに、歯の表面は修復され滑らかになることで着色が付きにくい歯を目指せます。
また、ハイドロキシアパタイトは再石灰化(初期むし歯を唾液の力で治していく作用)を促進させる効果もあり、むし歯予防効果もあります。
アパガードリナメルは、着色を落とすことには向いていないため、クリニックで歯のクリーニングを行った後から使用すると、きれいな歯を維持することができます。
使用感は、使うほどにツヤ感が歯の表面に出てきて、舌で触ってもツルツル感が継続します。
50gと120g入りがありますが、患者さんにお勧めする際に味の好き嫌いが分かれる印象がありますのでまずは小さいサイズで試してみるといいでしょう。
歯科医院でしか取り扱っていないので、ご自身でご購入されるときはネット通販等で購入してください。
基本的に、一度着いてしまった着色や黄ばみはセルフケアで完全に落とすことは難しいです。
ホワイトニング系の歯磨き粉の使用や、正しいブラッシングで着色を予防することは可能ですが、経年変化とともにどうしても着色が着いてきてしまいます。
その際は、歯科医院を受診し歯のクリーニングやホワイトニングを行うことが必要です。
また、定期的なクリーニングにより着色を防ぎ、ホワイトニングの効果を長持ちさせることも可能です。
そして、結果として虫歯や歯周病予防にもつながるので、一度歯科医院で相談してみるといいでしょう。
歯の黄ばみ着色でよくある質問をまとめました。
すぐに磨きましょう
コーヒーの成分であるポリフェノールは、歯の表面の保護膜であるペリクルと非常に結びつきやすくなっています。
着色を予防するためには、なるべくコーヒーが口の中に停滞しないようにする必要があるため、できるだけ早めに磨きましょう。ただし、無糖のコーヒーの場合には虫歯の原因になることはありません。
すぐに水で口をゆすぎましょう
無糖であればコーヒー自体には、虫歯になる成分は入っていません。そのため、わざわざもう一度歯を磨かなくても良いですが、口の中にコーヒーの成分が停滞してしまうと着色の原因になるため、必ず水でよくゆすぐようにしましょう。
落ちません
重曹は、粒子が粗いため歯の表面を傷つけてしまいます。傷がつくと表面が粗造になり、さらに着色がひどくなることがあるので重曹で磨くことはお勧めできません。
ストローで飲むか、カフェオレにしましょう
ホワイトニング直後は、コーヒーの着色成分が歯に浸透しやすい状態になっています。そのため、できるだけ飲まないようにしましょう。
どうしても飲みたい場合は、なるべく口の中にコーヒーが停滞しないようにするように注意しましょう。また、牛乳などで割って少しでもコーヒーの成分を薄めるようにしましょう。
コーヒーで着いた着色や黄ばみをセルフケアで落とすことは難しいです。
きれいに除去するためには、歯科医院でのクリーニングとホワイトニングが必要です。
ですが、毎日のコーヒーの取り方や歯磨きの方法を工夫すれば、着色をつきにくくすることはできます。
そうすることで、コーヒーを我慢することなくきれいな歯を維持することができます!
気になっている方は、一度歯科医院に受診して適切なケアと予防方法を確認してみましょう。
自分の歯の着色や黄ばみにが気になっている方や歯の色やツヤがないことにコンプレックスを抱いている方は、ぜひこの記事を参考にホワイトニング歯磨き粉を選んでみてくださいね。
午前診療時間:9:30〜13:00
午後診療時間:14:30〜20:00
※木曜日の午後は18:00まで ※土曜日は9:00-14:00
※急患随時対応いたします
休診日:土曜午後・日曜日・祝祭日
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わかば歯科クリニック 理事長 板野 賢