こんなときどうする!?矯正器具がはずれてしまった時の対処法

歯列矯正で使用する矯正器具にはいろいろな種類のものが存在しています。
矯正器具は、治療を受けている患者様の噛み方のクセなどによっては、硬いものを噛んだときや力を入れようとして歯を食いしばったときなどに突然外れてしまうことがあります。
人は噛み方のクセや動かし方にそれぞれの違いがあるため、矯正器具がはずれてしまう原因もさまざまですが、矯正器具がはずれてしまった状態を放置していると、器具がお口の中を傷つけてしまったり、矯正の効果が出なくなってしまうおそれがあります。
矯正器具がはずれたときには出来るだけ早く歯科医院で治療を受けるのが原則ですが、治療を受けるまでの間にご自分で応急処置を行っておくことも大切です。
ここでは、「こんなときどうする!?矯正器具がはずれてしまった時の対処法」についてご紹介いたします。

矯正器具をつけた女性の口元の写真

■矯正器具がはずれてしまったときに出来る対処法

矯正器具がはずれてしまう理由の多くが、硬いものを噛んだときや歯の食いしばりなど、「歯に強い負担がかかる」ことが原因となっています。
歯に強い負担をかけてしまった後、お口の中に違和感を感じたときには鏡などを見ながら矯正器具がはずれていないかをチェックしてみましょう。
もし、矯正器具がはずれていた場合には、以下に挙げるいずれかの方法で応急処置を行います。

1-1.ブラケットがはずれてしまったとき

ブラケットは矯正器具の中でも特に外れやすいとされており、硬いものを噛んだときなどにブラケットが外れることがあります。
ブラケットがはずれて、グラグラと歯の上で動くようになってしまったら、歯科医院でもらったワックスを使い、はずれてしまったブラケットをワイヤーに固定し直してください。
奥歯のブラケットがはずれたときには、そのことが影響してワイヤーもはずれてしまう場合がありますので、ワイヤーの先端を折り曲げてブラケットをはずれないようにしましょう。
ただし、ワイヤーをご自分で何度も折り曲げているとワイヤーが折れてしまうことがありますので、たびたびブラケットがはずれるようであれば治療を担当している歯科医師に相談しましょう。

もし、ブラケットが歯から完全にはずれ、再び固定することが出来なくなってしまった場合には、はずれたブラケットを清掃して保管しておきましょう。
ケースによってはブラケットを再利用出来ることがあります。

1-2.ワイヤーがはずれてしまったとき

ワイヤーは無理な力が加わるとブラケットからはずれてしまったり、飛び出てしまうことがあります。
ワイヤーがブラケットから抜けてしまったときには、元の位置に差し込んで戻るようであれば、そのままワイヤーを戻してみてください。
もし、ワイヤーがブラケットに戻らない場合には、ワックスを使ってブラケットにワイヤーを固定するか、ワックスで固定が出来ないときには飛び出ているワイヤーによってお口の中を傷つけないようにするため、飛び出た部分のワイヤーを切断します。
ワイヤーを切断する際には、爪切りやニッパーで飛び出ているワイヤーを切断してください。
このとき、切断したワイヤーを誤って飲み込まないように注意しましょう。

・リガチャーワイヤーがはずれた場合

ブラケットとメインのワイヤーを結合しているリガチャーワイヤーがはずれてしまった場合は、ようじや割り箸などを使い、はずれてしまったリガチャーワイヤーをブラケットの横の結び目に押し込み、元の位置に戻してみてください。
戻らない場合にはただちに歯科医師の診察を受け、リガチャーワイヤーをつけ直してもらうようにしてください。

1-3.パワーチェーンがはずれてしまったとき

パワーチェーンがはずれてしまったときには、ハサミなどを使って切れたパワーチェーンがブラブラしないように切り取ります。
パワーチェーンはゴム製のため、比較的簡単に切ることが可能です。
パワーチェーンを切る際にはハサミでお口の中を傷つけないように気をつけましょう。
なお、パワーチェーンはおおよそ2週間ごとに交換する器具のため、装着後2週間以上経っていれば、はずれてもそのままにしておいて問題ありません。
もし、装着してから2週間以内にパワーチェーンがはずれてしまったときには矯正効果が薄れてしまうおそれがありますので、すぐに歯科医師に相談しましょう。

1-4.バンドがはずれてしまったとき

奥歯に装着するバンドがはずれてしまった場合には、自力でバンドの輪っかを奥歯の元の位置に着けなおすのは困難な作業となります。
はずれた、もしくはバンドが取れかかった状態を放置すると思うような矯正効果を得られなくなるほか、バンドと奥歯の境目に虫歯が出来やすくなってしまいますので、すぐに歯科医師に相談してください。

1-5.セパレーターがはずれてしまったとき

セパレーターは矯正器具を装着する際に歯と歯の間に差し込むゴム製の装置です。
セパレーターは歯と歯の間にすき間を作る目的で使われますので、矯正が適切に進んでいる場合には歯と歯の間にすき間が生まれ、自然とセパレーターが取れてしまうことがあります。
セパレーターが取れてしまったときには、次回の診察日が4~5日後であればそのままの状態を放置してもかまいません。
しかし、次回の診察が10日間以上空いてしまう場合には、せっかく出来た歯と歯の間のすき間が閉じてしまうおそれがありますので、診察日を早めるなど、出来るだけ早く歯科医師に相談しましょう。

【矯正器具がはずれてしまってもあわてずに応急処置をして対処しましょう】

「こんなときどうする!?矯正器具がはずれてしまった時の対処法」についてご紹介しました。

矯正器具がはずれてしまう原因はさまざまですが、「100%はずれない矯正器具を取り付ける」ということは出来ません。
矯正器具がはずれてしまったときでもあわてずに適切な応急処置を行い、はずれた矯正器具がお口の中を傷つけないようにすることが大切です。
もし、外れてしまった矯正器具が元の位置に戻らないときには、けっして放置はせず、出来るだけ早く歯科医院で診察を受けるようにしましょう。

当院での矯正歯科について詳しくはこちらもご覧ください。

当院でのマウスピース矯正について詳しくはこちらもご覧ください。


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わかば歯科クリニック 理事長 板野 賢

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