こんなときどうする!?詰め物が取れてしまった時の対処法

「あっ!歯の詰め物が取れちゃった!」

こんなことって、ありますよね。
食事中に「ガリッ」とした硬い物を噛んだと思ったら、歯の詰め物が取れていた・・・このようなアクシンデントをご経験された方も多いのではないでしょうか。
でも、そんなときに限って「歯医者さんに行く時間が取れない」「行きつけの歯科医院の予約が1週間待ち」など、「どうしても歯医者に行けなくなってしまう」というケースも少なくありません。
そこで今回は、「早く歯医者さんに行って詰め物を入れ直してもらいたいのに、行けない」という方のために、「歯の詰め物が取れてしまったときの対処法と注意点」についてご紹介いたします。

銀歯の詰め物の写真

■歯の詰め物が取れてしまったときの対処法&注意点

1-1.詰め物が取れてしまった歯をしっかりと磨く

詰め物が取れた部分の歯には凹みが出来ていますので、食べ物や食べカスなどが挟まりやすくなります。
また、凹みには細菌のかたまりであるプラーク(歯垢)が溜まりやすくなるため、いつものブラッシングよりも念入りに詰め物が取れた部分の歯を磨く必要があります。
ブラッシングの際には、詰め物が取れた歯の両隣の部分のすき間もデンタルフロスや歯間ブラシを使ってしっかりとプラークや食べカスを落としておきましょう。

詰め物が取れたときにその部分の歯磨きを特に入念に行う理由には、詰め物が取れた場所に虫歯が出来てしまうのを防ぐのと同時に、抜けた部分の歯ぐきが歯周病の症状のひとつである歯肉炎になるのを防ぐためでもあります。
歯肉炎は歯周病の初期段階の状態であり、歯ぐきの腫れや出血などの症状を伴います。
歯ぐきが腫れて炎症が起きていると、歯が抜けた部分が虫歯になっていた場合に治療の際の麻酔が効きづらくなるほか、詰め物を再度作り直すときに綺麗に型を作ることが出来なくなってしまうおそれがあります。
歯肉炎が原因の歯ぐきの炎症を改善するためには2週間ほど時間がかかりますので、歯科医院を訪れる前日や当日だけ一生懸命歯を磨くのではなく、詰め物が取れたときから歯科医院で診察を受けるまでの間、いつもよりしっかりと抜けた部分の歯を磨いておくようにしましょう。

1-2.熱いものや冷たいものは出来るだけ避ける

健康な歯の表面はエナメル質という硬い物質で覆われていますが、歯の詰め物が取れた部分の歯はエナメル質よりも柔らかい「象牙質」がむき出しになっている状態です。
象牙質の下には歯髄(しずい)という歯の神経があるため、熱いものや冷たいものが詰め物が取れた部分に触れると歯の神経を刺激してしまい、しみや痛みを感じることがあります。
これは、もともと詰め物で治療をした歯は「一度歯科治療を受けて削られたことがある歯」であり、詰め物が取れて露出した凹み部分の表面と歯の神経との距離が近くなっているためです。
詰め物が取れたときには、歯科医院で診察を受ける日まで熱いものや冷たいものは出来るだけ控えるようにしましょう。

1-3.詰め物が取れてしまった歯で噛まないようにする

詰め物が取れてしまった歯は非常にもろくなっており、いつものときと同じ感覚で硬い物を噛んだり、力を込めて思いっきり食べ物を噛んでしまうと、もろくなった歯の一部が欠けたり、最悪のケースでは歯そのものが割れてしまうこともあります。
歯が欠けた程度であればまだ治療によって修復することは十分可能なことがほとんどですが、歯が割れてしまうと神経を抜いて歯の中に土台となるコアを埋め込まなければいけなくなったり、対処出来ない場合には抜歯をすることもあります。
詰め物が取れてしまった歯で食べ物を噛むのは控えておきましょう。

■詰め物が取れた歯をそのまま放置してしまったら

◎虫歯は「1ヶ月程度」で出来始めます

詰め物が取れてしまった歯を、「一度治療した歯で虫歯は取り除いたのだから、大丈夫」「歯医者に行くのが面倒くさいから」といった理由で放置してしまう方がまれにいますが、これは非常に大きな間違いです。

詰め物が取れてしまった歯は、たしかに一度は虫歯を削って取り除いた歯ではあるのですが、詰め物が取れたということは「詰め物と歯の間の接着剤が劣化している」「詰め物の寿命が過ぎている、または寿命が近づいている」といったケースが多く、そのようなケースでは詰め物やかぶせ物の下に出来る「二次カリエス」という虫歯が発生している場合があります。
二次カリエスが発生した歯は詰め物が取れた時点ですでに虫歯になっているため、詰め物が取れた後に治療を受けずにその部分を放置してしまうと、虫歯が歯の神経である歯髄や歯の根っこにあたる根管にまで到達してしまうおそれがあるのです。
また、二次カリエスが詰め物の下に出来ていない場合でも、虫歯はおよそ「1ヶ月程度」で詰め物が入っていた凹みの部分に出来始めるため、詰め物が取れたときには最低でも1ヶ月以内には歯科医院を訪れて診察と治療を受けることをおすすめします。

【詰め物が取れたときには出来るだけ早く治療を受けましょう】

「詰め物が取れてしまったときの対処法」についてご紹介をさせていただきました。

今回ご紹介させていただいた方法は、あくまでも一時的な対処法であり、いつまでも続けてゆける性質のものではありません。
詰め物が取れたときには、出来るだけ早く歯科医院を訪れて診察と治療を受けるのが最善の方法となります。
天然の歯を残しておくためにも、まずは歯科医院の予約を取り、早めに治療を受けておきましょう。

当院の虫歯治療についてはこちらもご覧ください。


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わかば歯科クリニック 理事長 板野 賢

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    わかば歯科クリニック院長 板野 賢
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