マウスピース矯正を検討されている方は、「どのくらいの期間で歯並びが改善されるのか」「治療期間中の変化はどんな感じなのか」といったことが気になるのではないでしょうか。
インターネットで矯正治療について調べてみても、情報があまりに多く、何が正しい情報なのか判断に迷われる方も多いでしょう。
また、治療期間は個人差が大きいため、具体的なイメージを掴みにくいですよね。
この記事では、一般的な治療期間の平均や、治療開始から1~3ヶ月の変化について、わかりやすく解説していきます。
「マウスピース矯正の治療開始後、どのように歯並びが変化していくのか知りたい方」や「仕事や生活スケジュールの調整のため、期間の目安を知りたい方」は、ぜひ参考にしてくださいね。
この記事で分かること
「マウスピース矯正を始めたいけど、どのくらいの期間が必要なんだろう」「仕事や生活に影響はないかな」と、治療期間を気にされる方は多くいらっしゃいます。
マウスピース矯正の治療期間は、2ヶ月という短期間で終わる場合もあれば、3年ほどかかる場合もあり人それぞれです。
これは、歯並びの状態や前歯だけを治療するのか、奥歯まで含めた全体の治療を行うのかによって大きく変わるためです。
ここでは、マウスピース矯正治療期間を、動的矯正期間と保定期間の2つに分けて、説明していくので、参考にしてみてくださいね。
動的矯正期間 | 保定期間 |
---|---|
部分矯正(主に前歯が対象):約3ヶ月〜1年6ヶ月 全顎矯正(奥歯を含む全体が対象):約1〜3年 | 保定期間(矯正後の後戻りを防ぐ期間):約2年 |
動的矯正期間は、マウスピースを使って実際に歯を動かしていく治療の中心となる期間です。
前歯のみの部分矯正であれば約3ヶ月~1年程度、奥歯を含む全体の歯を動かす場合は約1年半~3年程度が一般的な治療期間となります。
この期間中は、食事と歯磨き時以外は常にマウスピースを装着し、1日20時間以上の装着時間を確保することが大切です。
また、歯並びを整えるため、2週間ごとに新しいマウスピースに交換していき、少しずつ歯を理想的な位置へと移動させていきます。
そのため、装着時間をしっかり守り、定期的な通院で経過を確認することで、より効果的な治療を進められます。
ただ、実際の治療期間は、歯並びの状態や必要な歯の移動量によって個人差があるので注意が必要です。
自分がマウスピース矯正をする場合、どのくらい期間がかかるか気になる方は、担当の歯科医師に具体的な治療計画を確認しましょう。
保定期間は、動的矯正期間で動かした歯を、正しい位置に定着させるための大切な期間です。
この期間中は、リテーナー(保定装置)を使用して歯並びを安定させます。
歯並びには元の位置に戻ろうとする性質があるため、最低でも2年以上の保定期間が必要です。
リテーナーの装着時間は徐々に減らしていきますが、最初の1年は就寝時を含めてできるだけ長く装着することが重要です。
リテーナーの使用を怠ると、歯が元の位置に戻ってしまう、後戻りのリスクが高まります。
保定期間をしっかりと守ることで、マウスピース矯正で整えた歯並びを長期的に維持できるため、継続的な装着を習慣づけましょう。
「実際に自分の歯並びはどのくらいの期間で治療できるのか」という、疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、マウスピース矯正で治療できる歯並びの症例と、その治療にかかる平均的な期間について解説していきます。
ご自身の歯並びと照らし合わせながら、チェックしてみてくださいね。
出っ歯 | すきっ歯 | ガタガタした歯 |
---|---|---|
軽度:約6ヶ月~1年 中度:約1年半~2年 | 軽度:約3ヶ月〜6ヶ月 中度:約6ヶ月〜12ヶ月 重度:約1年以上 | 軽度:約3ヶ月〜1年 重度:約2年〜3年 |
マウスピース矯正による出っ歯の治療期間は、症状の程度によって変わります。
治療期間やその方法について、表にまとめました。
軽度の出っ歯 | 中度の出っ歯 | 重度の出っ歯 | |
---|---|---|---|
治療期間 | 約6ヶ月~1年程度 | 約1年半~2年程度 | 歯科医師に確認 |
治療方法 | 前歯を後方に移動させる | 歯列全体の調整が必要 | マウスピース矯正での治療は困難 ワイヤー矯正や外科的処置を検討 |
軽度の出っ歯の場合、主に前歯を後方に移動させる治療で、約6ヶ月~1年程度で完了することが多いです。
中度の出っ歯では、歯列全体の調整が必要となるため、治療期間の目安は約1年半~2年程度です。
この場合、歯列の幅を広げたり、歯の傾きや位置を修正したりする必要があるためです。
なお、骨格的な問題を伴う重度の出っ歯の場合は、マウスピース矯正での治療が難しく、ワイヤー矯正や外科的処置を検討する必要があります。
具体的な治療期間については、歯科医師による診査を受けましょう。
すきっ歯の治療期間も同様に、症状の程度によって変わります。
軽度のすきっ歯(隙間が小さい場合)は、3ヶ月~6ヶ月程度で治療が完了することが多いです。
中度の場合は6ヶ月~1年程度、さらに複数の歯に隙間がある重度の場合はおよそ1年以上の期間がかかります。
なお、歯の移動が完了した後も、新しい位置に歯を定着させるための保定期間が必要です。
この保定期間は通常、治療期間と同じ程度の期間が推奨されています。
ガタガタした歯並びは、主に顎の骨格が小さく、歯が綺麗に並ぶスペースが足りないことで、歯が前後にガタついたり重なり合って生えている状態を指します。
軽度の場合は約3ヶ月~1年程度で改善が可能です。
しかし、重度のガタつきの場合は約2~3年程度の治療期間が必要となります。
ガタガタした歯並びを放置すると、歯磨きが難しく虫歯や歯周病のリスクが高まるため、できるだけ早めの治療がおすすめです。
マウスピース矯正を始めて、最初の1~3ヶ月でどのような変化が現れるかについては、症例によって異なりますが、早ければ数ヶ月で変化を実感できることもあります。
ここでは、マウスピース矯正を始めてから最初の数ヶ月での変化について、詳しく説明していきます。
マウスピース矯正を始めて1ヶ月が経過すると、まだ大きな変化は見られませんが、少しずつ歯の動きを感じ始めるようになります。
1日20時間以上の装着を継続することで、前歯のわずかな位置の変化や、歯並びの乱れが徐々に改善されていく様子が確認できるでしょう。
ただし、この時期はまだ矯正の初期段階であり、目に見える大きな変化を期待するのは早いかもしれません。
また、装着時の違和感や、不快感にも徐々に慣れてくる時期でもあります。
定期的な通院での経過観察を受けながら、継続的な装着を心がけることが大切です。
マウスピース矯正では、軽度の症状であれば、最短3ヶ月程度で目に見える変化を実感できることが多いです。
特に、前歯部分の軽度のガタつきやすきっ歯などは、比較的短期間での改善が期待できます。
ただし、これはあくまでも理想的な条件での最短期間であり、歯並びの状態や、日常できちんと装着時間を守れているかによって大きく変わってくるでしょう。
こちらでは、マウスピース矯正による治療効果を実際の症例写真で解説します。
歯並びの状態は個人によって異なりますが、適切な治療計画と装着時間の管理により、短期間でも目に見える変化を実感できる可能性があります。
実際の症例をもとに、具体的な変化について分かりやすくお伝えしますね。
※効果には個人差があります。
こちらは軽度の出っ歯の改善が対象となった症例です。
マウスピース矯正治療前は、左上前歯の傾きが顕著に現れていましたが、矯正治療後はキレイな位置に収まり、出っ歯が目立たなくなっています。
治療期間は2ヶ月と短期間でも、8回に分けて細かく経過観察と調整をされているため、確実な歯の移動が可能となっています。
※効果には個人差があります。
こちらは矯正治療前後の横顔の比較写真です。
写真からは、上の前歯の出っ歯が改善されているのが分かりますよね。
一見すると、前歯の傾きは軽度に見えますが、実際の治療期間は4ヶ月かかっています。
年齢から推測すると、学業や仕事が忙しく、なかなか経過観察の来院ができなかったり、マウスピースの装着時間が守れなかったりなどの原因が考えられます。
実際の治療期間は歯並びの状態だけでなく、患者さんの生活スタイルや装着時間の管理状況によっても大きく変わります。
治療開始前の歯科医師による詳しい診査と、ご自身の生活スタイルに合わせた治療計画を立てることが必要です。
マウスピース矯正を始める際に、「具体的にどんな流れで治療が進むのか」「何から始めればいいのか」について、ここでは、矯正前から矯正後までの一般的な流れをわかりやすく説明していきます。
これからマウスピース矯正治療をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
矯正開始前は、まずカウンセリングで歯並びの状態や治療の希望について詳しくお聞きし、次にレントゲンやCT撮影による精密検査、3Dスキャンによる口腔内の型取りを実施します。
これらの検査結果をもとに、治療計画をシミュレーションで確認します。
ただ、実際に歯を動かし始める前に、いくつかの処置が必要となることがあるためご注意ください。
例えば、虫歯や歯周病がある場合は、これらを放置すると矯正治療に悪影響を与えるため、事前に治療を完了させます。
また、歯を動かすためのスペースが必要な場合は、抜歯を行ったり、歯を少し削って隙間を作ったりすることもあります。
これらの処置は症例によって異なりますので、詳しくは担当の歯科医師に確認しましょう。
多くの歯科医院では、マウスピース矯正治療を本格的に始める前に、マウスピースの正しい付け外しや保管・洗浄方法をお伝えします。
矯正中は、マウスピースの1日20時間以上装着することを、自分で管理して継続することが、治療効果を高めるために必要だからです。
また、1ヶ月に1回程度の定期通院も重要です。
定期通院を怠ると、歯の動きが計画からずれてしまうリスクがあるため、歯科医師による経過観察で、治療計画通りに進んでいるかを確認します。
歯並びの経過を見て、必要に応じ、計画の修正やアタッチメントの調整を行い、理想の歯並びへ整えていきます。
マウスピース矯正で歯の移動が完了した後は、後戻りが生じないよう「保定期間」という段階に入ります。
歯には元の位置に戻ろうとする性質があるため、保定は必須の処置で、通常、歯の移動期間と同程度の期間が必要です。
はじめは1日20時間以上のリテーナー装着が必要ですが、徐々に装着時間を減らしていき、最終的には就寝時のみの装着となります。
定期検診は、最初は3ヶ月に1回程度、その後は半年に1回程度の頻度で受診し、歯並びの安定を確認しながら、必要に応じてリテーナーの調整を行います。
このように、マウスピース矯正をした後もキレイな歯並びをキープするには、保定期間をしっかり守ることが大切です。
マウスピース矯正を早く終わらせる方法はあるのかということが気になる方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言うと早く終わらせる方法はなく、歯を安全に動かすためには適切な時間が必要です。
ただ、治療をスムーズに進めるためのポイントはいくつかありますので、ここではマウスピース矯正を効果的に進めるための方法について説明していきます。
マウスピース矯正の平均的な期間は、部分矯正と全体矯正で大きく異なります。
軽度な歯並びの乱れであれば、比較的短期間で治療を終えられますが、全体矯正では噛み合わせを整えるために、歯を少しずつ慎重に動かしていく必要があるからです。
なお、これらの期間はあくまでも目安であり、歯並びの状態や装着時間を守っているかによって変動します。
また、治療完了後は歯並びを安定させるために通常2年以上の保定期間が必要となりますので、治療開始前に担当の歯科医師とよく相談してくださいね。
こちらでは、マウスピース矯正の治療期間が予定より長引いてしまう5つの原因を説明します。
これらの原因を理解し、注意することで、より効果的な治療を進めることができます。
マウスピース矯正の治療期間が予定より長引く原因として、一番多いのは1日20時間以上の装着時間が守れていないことです。
また、マウスピースが歯に正しくフィットしていない、2週間ごとの交換時期を守れていないといった装着に関する問題も治療の遅れにつながります。
さらに、虫歯や歯周病が発生して治療を一時中断・延期しなければならないケースや、定期検診を受けていないために問題を早期発見できないケースもあり、日常の口腔ケアの徹底と定期的な通院による経過観察が重要です。
これらの原因を理解し、適切な管理を心がけることで、より効果的な治療を進められます。
次に、マウスピース矯正を効果的に進め、治療期間を長引かせないための5つのポイントをご説明します。
これからマウスピース矯正をやりたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
まず最も大切なのは、食事と歯磨き以外は常にマウスピースを装着し、1日20時間以上の装着時間を確保することです。
習慣化して歯並びをキレイにするために、ぜひアラームやリマインダーを活用してみましょう。
もし、外食などで外してしまった時も、アラームを利用することで付け忘れを予防できます。
また、2週間ごとの定期的な交換の際に、歯にしっかりとフィットしているか、担当の歯科医師にチェックしてもらいましょう。
このように、マウスピース矯正は歯科医師の専門的な管理と、患者様ご自身による日々の適切なケアの両方が重要となります。
実際に矯正治療を始めるとなると、気になるのはマウスピース矯正とワイヤー矯正はどちらがいいのかということが気になりますよね。
ここでは、表に治療期間やかかる料金などをまとめて、2つの矯正方法を比較できるようにしました。
もし、どちらの矯正方法が自分に合っているのか知りたい方はチェックしてみてください。
マウスピース矯正 | ワイヤー矯正 | |
---|---|---|
治療期間 | 約1〜3年 | 約1〜3年 |
料金(税込) | 約30〜100万円 | 表側矯正の場合:約60〜100万円 舌側矯正の場合:約90〜130万円 |
取り外し | 可能 | 不可能 |
見た目 | 透明なマウスピースなため目立ちにくい | 金具が目立つ可能性がある |
痛み | ワイヤー矯正よりも痛みは出にくい | ブラケットや締め付けによって、痛みが出る可能性がある |
通院頻度 | はじめは約1ヶ月に1回から、2〜3ヶ月に1回 | 約1ヶ月に1回 |
マウスピース矯正とワイヤー矯正は、目安となる治療期間(約1~3年)と基本的な費用(30~100万円程度)は大体同じ程度ですが、それぞれに特徴があります。
マウスピース矯正は、透明な装置を使用するため見た目が目立ちにくく、取り外しも可能です。
また、痛みも比較的軽度で、通院頻度も治療が進むにつれて約2~3ヶ月に1回程度まで減らすことができます。
一方、ワイヤー矯正は装置が目立ち、取り外しはできません。
また、ブラケットの締め付けによる痛みが出やすく、毎月の通院が必要です。
舌側矯正の場合は、表側矯正よりも見た目が目立ちにくいのですが、ブラケットが舌に当たって痛みが出る場合もあり、料金は90~130万円とより高額になります。
それぞれメリット・デメリットがありますので、自分の症例やライフスタイル、予算に合わせて選択することが大切です。
ここではマウスピース矯正の治療期間について、よくある質問をまとめました。
治療期間に関する疑問や不安について、解説していきますので、マウスピース矯正を検討されている方は、ぜひ参考にしながらお読みください。
マウスピース矯正の治療期間を短くすることは難しいですが、より効率的に治療を進めるためのポイントはあります。
まず、毎日20時間以上の確実な装着を守り、2週間ごとのマウスピース交換を適切に行いましょう。
それに伴い、矯正期間中は定期検診はしっかりと受診し、歯科医師による経過観察を欠かさないことも重要です。
担当の歯科医師のアドバイスを聞き、自己管理を徹底すると、効率的にマウスピース矯正治療を進めることができます。
マウスピース矯正では、1日20時間以上の装着時間を確保することがとても大切です。
装着時間が足りないと、歯の位置が予定よりも移動せず、治療期間が予定より長引く可能性があります。
そのため、食事と歯磨き以外の時間は、必ずマウスピースを装着するよう心がけましょう。
基本的に、歯並びをキレイにするなどの審美的理由でのマウスピース矯正は保険適用となりません。
しかし、生まれつき顎に形に異常があり噛み合わせに問題が生じる場合や、病気の影響を受けて噛み合わせに異常が出た場合などは保険適用になるケースもあります。
自分の症例が保険適用になるか知りたい方は、歯科医師に相談してみてください。
マウスピース矯正は、この記事で解説したように、症例によって治療期間や方法が大きく異なります。
以下の期間が目安となりますので、参考にしてみてください。
このように、期間には個人差があるので、マウスピース矯正を検討されている方は、まずは歯科医院での診査・カウンセリングを受けることをおすすめします。
わかば歯科クリニックでもマウスピース矯正を行っておりますので、浦安にお住いの方はぜひお越しください。
また、浦安以外でマウスピース矯正をお探しの方は別記事でマウスピース矯正のおすすめ記事もございますので、そちらをご覧になってみてくださいね。