歯医者の歯のクリーニングにかかる料金はいくら?頻度と保険適用について

歯科検診や歯のクリーニングを受ける人の割合が、他の先進国と比べると、まだまだ低い日本。

もしかしたらあなたも、「歯に痛みが出ることもないし、もう何年も歯医者に行っていない…」ということはありませんか?

しかし、近年では『予防歯科』という、定期検診を利用して虫歯や歯周病にならないよう、『予防』していく考え方が広まってきています。

何かあってから」ではなく、「何か起こっても最小限の治療で済むように」というように、歯科医院に受診するタイミングや歯科検診、歯のクリーニングを受ける頻度に対する考え方を、シフトチェンジしていきましょう!

この記事におすすめな人

  • 何年も歯科医院で、歯のクリーニングを受けていない
  • 歯のクリーニングの重要性が、よくわかっていない
  • 歯のクリーニングは、やった方がいいのはわかっているが、中々歯科医院に行くきっかけがない
  • 歯科医院に1度来院すると、何回も通わなくてはならないので億劫になる
  • 歯のクリーニングをやってほしいが、費用がどのくらいかかるか知りたい!

この記事では、歯のクリーニングについて料金や適切な頻度、保険適用になるのかということなどについてご紹介します。

この記事で分かること

歯のクリーニングとは?

歯のクリーニングとは、歯科医院で歯に付着した歯垢・歯石を、専門の道具を使って除去することです。

歯垢は何から出来ているか、あなたはご存知でしょうか?実は歯垢は細菌の塊なのです。

普段、歯を毎日磨く人でも、完璧に歯を磨くことはできません。歯の根本や、歯と歯の間に磨き残し(歯垢)が残ってしまうものです。

この磨き残しが積み重なると、「歯石」という汚れが石のように固まって、歯ブラシだけでは取れない状態になります。

口の中で歯石がずっと残り続けてしまうと、虫歯や歯周病になる可能性が高くなります

そのため、口の中をキレイに保つように、定期的なクリーニングを受けることがおすすめです。

歯のクリーニングをするメリットとして、以下の5つがあります。

これらのポイントについて、1つずつ詳しくご紹介していきますね。

①虫歯や歯周病予防ができる

歯を失う2大原因は、虫歯と歯周病であることをご存知でしょうか?

虫歯や歯周病は、重度にならない限り、痛みなどが出にくく、普段の生活では気付きにくいものです。

特に歯周病は、喫煙する習慣がある人ほど進行しやすく、気づいたときには歯周病が重度の状態だったというケースも多いです。

定期的に歯のクリーニングを受けることで、虫歯や歯周病のチェックができ、早期発見・早期治療ができます。

「あのとき、ちゃんと定期的に歯のクリーニングに行っていれば…」と後悔しないよう、歯のクリーニングを習慣づけていきましょう。

虫歯の基本的な予防策は、以下の3つがポイントです。

  • 虫歯菌のエサとなる、砂糖を摂る回数を減らすこと
  • 正しい歯みがきで虫歯菌を減らすこと
  • フッ化物を使用して、歯を強くすること

間食の回数を減らして食生活を整え、フッ化物配合歯みがき粉を使用して日常的に虫歯を予防しましょう!

②歯の黄ばみやヤニが取れて、清潔感が出る

コーヒーや紅茶・お茶をよく飲む人や喫煙する人は、歯に着色やヤニが付きやすくなります。

一度、歯に着色が生じると、歯磨きだけでは中々落ちにくくなってしまいますよね。

そういった着色汚れ・ヤニは、歯科医院で歯科医師・歯科衛生士に専門の道具でクリーニングをしてもらうことで、キレイに除去できます。

本来の歯の色に戻ることで、口元に清潔感が出て、周りの人からの印象も良くなります。

何年も歯のクリーニングに行っていない人こそ、口の中に爽快感や、口元の変化がわかりやすいのでおすすめです。

また、喫煙が健康へ影響することはよく知られていますが、口の中への害があることもご存知でしょうか?

喫煙するとヤニが歯に付くだけでなく、口腔がんの発生が増加する・歯周病が悪化しやすくなるなど、悪い影響はたくさんあります。

板野 賢先生よりコメント

喫煙していると、特に歯周病に「かかりやすい」「気づきにくい」「治りにくい」ため、発見が遅れてしまい、気づいたら重度の歯周病になっていたというケースも多くみられます。
虫歯や歯周病を早期発見するためにも、定期的な歯のクリーニングを受けましょう。

③口臭予防ができる

口臭の原因には、虫歯・歯周病・唾液の分泌量減少・喫煙などが挙げられます。

人と話しているときに、自分の口臭が気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

歯のクリーニングをすると、口臭の原因となる細菌数が減少するため、口臭予防に繋がります。

しかし、一度歯のクリーニングを受けても、日にちが経つと口の中の細菌数がまた増えていき、元の状態に戻ってしまいます。

そのため、定期的に歯のクリーニングを受けて、口の中の細菌数が低い状態をキープしていくことが大切です。

④個人に合わせた、オーダーメイドの虫歯予防ができる

人によって、虫歯のなりやすさには差があります。

風邪をひきやすい人は、マスクをしたりうがいをしたりと、健康な人よりも入念に予防対策をしますよね。

虫歯も病気のひとつのため、同じ食事・同じ生活習慣・同じ環境下でも、残念ながら虫歯になりやすい人となりにくい人がいます

歯のクリーニングでは、歯科医師による虫歯チェックや磨き残しチェックなどが行われ、虫歯のなりやすさが詳しく確認できるので自分の口の中の状態を管理するためにもおすすめです。

板野 賢先生よりコメント

歯科医院では、診断結果のもと、患者さんごとに合わせたオーダーメイドのケア・ブラッシング指導を歯科医師・歯科衛生士が実施するため、効率的に歯の健康管理ができます。

⑤ホワイトニング効果が長持ちする

この記事を読んでいる人の中には、過去にホワイトニングを受けた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ホワイトニングは1回の施術で歯が白くなるものではなく、何度か回数を重ねて歯を白くするものです。

せっかくホワイトニングをしても、歯のクリーニングを受けず、着色が付き続けると後戻りしてしまうことがあります。

そういったホワイトニング効果を持続させるために、定期的な歯のクリーニングがおすすめです。

定期的な歯のクリーニングでのプロフェッショナルケアによって、ホワイトニング後の後戻りを抑え、歯の白さをより長く保つことができます。

もしホワイトニングを受けたことがなく、歯の色が気になる人がいれば、歯科医師・歯科衛生士に相談してみてくださいね。

歯医者で歯のクリーニングを受けるとかかる料金の相場について

「実際に歯のクリーニングは、どのくらい費用がかかるんだろう?」と思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

歯のクリーニング費用は保険診療の場合、初診が約3,000〜4,000円、2回目以降が1,500円〜2,500円となります。

自費診療の場合では、約5,000〜30,000円が目安です。

初診では口の中の状態を詳しくみるために、詳しい検診が行われるため、費用がかかる場合があります。

検診の内容としては、以下のものが挙げられます。

  • 虫歯が無いかの確認
  • 歯周病の検査
  • 歯みがきがしっかりできているかの確認
  • 噛み合わせや顎の状態の確認
  • 入れ歯の調整(金具の調整や見えない細菌の除去)
  • 舌や粘膜、唾液などの異常が無いか確認
  • 口の中の状況によって、レントゲン撮影

検査項目が多いと、「費用が上がってしまうのではないか」「初診の費用をできるだけ安く抑えたい」と考える方もいらっしゃるかと思います。

しかし、噛み合わせの状態・虫歯の確認・歯の根っこに異常が無いかなど、表面上では確認できない病気の有無を、レントゲン撮影などによって確認できます。

自分の健康のためにも、最初にかかる費用を気にするのではなく、受ける検査の内容を重視しましょう。

歯のクリーニングの頻度はどれぐらいが適切?

歯のクリーニングの頻度は、個人差もあるのですが、口の中の状態が安定されている方は、3〜6ヶ月でのペースをおすすめしています。

また、一度のクリーニングだけでは十分に歯石が除去できなかったり、歯周病が進行してしまったりしている方は、1〜2ヶ月のペースでの来院を勧めることもあります。

80歳以上の歯の残存歯数を、定期的に歯のクリーニングを続けた人と、症状のあるときだけ歯科医院に受診した人とを比べたデータでは、定期的にケアを受けた人は平均歯数25本だったことに対し、症状のあるときだけ受診した人は、平均歯数7本という結果が出ています。

定期的にケアをした人と、そうでない人との差がはっきり開いていることがわかりますよね。

板野 賢先生よりコメント

歯科医院は苦手という方もいらっしゃるかもしれませんが、将来の歯を守るためにも、「痛みが出たときに来院する」のではなく、定期的に歯科医院を受診して、歯科検診や歯のクリーニングを受けましょう。

歯のクリーニングは保険適用されるかについて

歯のクリーニングは、保険の範囲内で実施が可能です。

ただ、保険内のクリーニングで除去できるのは、プラーク(歯垢)と歯石が中心となるため、「歯の着色・ヤニが気になる」という方には、自費のクリーニングをおすすめする場合があります。

保険内のクリーニングでも、着色はある程度除去できるのですが、器具で歯の表面を傷つけたり、歯に負担がかかる可能性があります。

自費のクリーニングでは、費用はかかるものの、着色・ヤニがキレイに除去できる専門の機械を使用するため、歯に負担がかかりにくく、歯の表面がツルツルになります。

自分が歯のクリーニングをした後にどのような状態になっていたいのか、歯科医師や歯科衛生士と相談した上で、クリーニングを受けてみてくださいね。

着色しやすい生活習慣着色しやすい食べ物・飲み物
・喫煙
・色付きの歯磨き粉の使用
・色の濃いうがい液の使用
・口紅
・口呼吸
・コーヒー
・紅茶
・カレー
・ミートソーススパゲッティ
・焼肉

歯のクリーニングについてよくある質問

歯のクリーニングについて、よくある質問をまとめました。

歯科医院でのクリーニングが気になっている方は参考にしてみてください。

歯医者で歯のクリーニングだけ受けることは可能ですか?

希望があれば、歯のクリーニングだけ受けることも可能です。

しかし、『歯のクリーニング』の内容には、口の中の状態を詳しくみるために、歯科医師の口腔内チェック・歯周病検査・状況によってレントゲン撮影なども含まれています。

自分ではわからない歯の異常の有無がチェックできるため、検査はしっかり受けましょう。

歯のクリーニングは何ヶ月に1回が適切ですか?

口の中の状態によってかかる期間は違います。

口の中が健康的な人は、3〜6ヶ月をおすすめしています。

歯周病が進行していたり、歯石が多く付着している人は、1〜2ヶ月の受診を勧めることもあります。

歯のクリーニングとは具体的に何をしますか?

歯科医院で歯に付着した歯垢・歯石を、専門の道具を使って除去することです。

歯科医師または歯科衛生士が、歯のクリーニングを実施することで、歯周病予防・虫歯予防ができます。

自宅でできる歯のクリーニング方法を教えてください。

磨き残しが少なくなる歯みがきのポイントは以下の通りです。

  • 歯ブラシを、鉛筆を軽く持つように握る
  • 歯を磨く順番を決める
  • 歯ブラシは、横に細かく動かす
  • 歯ブラシは、歯と歯茎の間に当てて動かす
  • 歯ブラシだけでなく、歯間ブラシ・フロスを使用する

歯科医院で歯のクリーニングを受けることも大切ですが、日常でのケアも大切です。

歯磨きをしていると、出血が起きていたという経験があるかと思います。「歯ぐきが傷ついたから血が出てきたかもしれない」「出血した場所はあまり触りたくない」と、歯磨きを避けてしまう人もいますが、それはむしろ逆効果です。

歯ぐきから出血しているのは、歯垢(細菌の塊)がずっと歯に残ったままで、炎症が起こっているからです。正しい歯みがきで歯垢が落とせるようになると、腫れや出血もおさまってきます。

ちょっとした歯みがきのコツを知ることで、磨き残しを減らすことができるため、毎日の歯みがきから、虫歯・歯周病を予防していきましょう!

歯のクリーニングが必要ない人はどんな人ですか?

日頃から歯みがきを丁寧にやっていても、歯のクリーニングは必要ない人はいません。

どんな人でも、口の中で磨き残しは起こり、虫歯や歯周病が知らない間に進行している可能性があります。歯垢・歯石の沈着が少なく、歯周病が進行していない人は、最大で6ヶ月に一度の歯のクリーニングがおすすめです。

まとめ

今回は歯のクリーニングにかかる費用や頻度について解説していきました。

歯のクリーニングのポイントとして、以下の点が挙げられます。

  • 虫歯や歯周病予防ができる
  • 着色やヤニが除去できる
  • 口の中が健康な人は3〜6ヶ月、歯周病が進行している人は1〜2ヶ月の受診がおすすめ
  • 費用は保険診療の場合、初診が約3,000〜4,000円が目安
  • 自費診療の場合では、約5,000〜30,000円が目安

歯のクリーニングを何年も受けていない人は、ぜひこの機会に歯科医院へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

虫歯や歯周病の状態が深刻にならない間に、しっかりと対策・予防しておくことが重要です。

歯のクリーニングで、健康的な口元を手に入れましょう!


午前診療時間:9:30〜13:00

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わかば歯科クリニック 理事長 板野 賢

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  • -この記事を監修した歯科医-
    わかば歯科クリニック院長 板野 賢
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