あなたは、“ホワイトニングは痛い“というイメージをお持ちでしょうか?
ホワイトニングをしてみたいけど、痛いのではないか?と不安を抱いている方もいらっしゃるしれません。
しかし、ホワイトニングをしたら必ずしも痛みが出るというわけではないのです。
痛みの有無や痛みの程度、痛みの感じ方には個人差があります。
では、ホワイトニングで痛みが出てしまう原因は何なのか、また、事前に痛みを無くす対処法はあるのかということをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
自分にぴったりのホワイトニングを見つけることができると思うので、ぜひご覧ください。
この記事で分かること
ホワイトニングが痛いと言われる原因は、ホワイトニングの薬剤が歯にしみてしまうためです。
ホワイトニングの薬剤によって歯の傷などから薬剤が入り込み、知覚過敏の痛みやしみる症状を引き起こします。
この“しみる“という症状が、ホワイトニングが痛いと言われている原因です。
では、薬剤が歯にしみてしまうのはなぜでしょうか?
事前にしみる原因を知っておくことでホワイトニングの痛みを防げるかもしれませんので、次のホワイトニングで痛くなる原因を確認していきましょう。
ここでは、ホワイトニングで歯が痛くなる原因をご紹介します。
ホワイトニングで歯が痛くなる原因は、大きく以下の4つが考えられます。
これらの原因について、1つずつ確認していきましょう。
知覚過敏とは、冷たいものや歯ブラシが当たる刺激などで歯がしみる症状のことを言います。
歯を覆うエナメル質の下には象牙質という組織があり、その象牙質が露出した部分に冷たいものや歯ブラシの刺激が加わることで知覚過敏を引き起こすのです。
エナメル質には神経がありませんが、象牙質には歯の神経に繋がる細胞が無数に伸びて存在しています。
ホワイトニングでも、薬剤によってエナメル質がわずかに溶かされ、象牙質に薬剤の刺激が伝わることで歯がしみて痛い知覚過敏が起こるのです。
薬剤の濃度が濃かったり、エナメル質が薄い方は特に知覚過敏の症状が現れやすい可能性があります。
基本的に知覚過敏の症状は刺激が加わった時のみの一過性のものですが、症状がおさまらずにしばらく続く場合には注意が必要です。
症状が続く場合には知覚過敏ではなく歯の中でむし歯が広がっていて神経が炎症を起こしていたり、歯に大きなヒビが入ってる場合も考えられます。
症状がいつまで経っても治らない場合は何か違う原因がある可能性があるので、しっかりと検査をして対処するしましょう。
むし歯によって歯に穴があき、ホワイトニングの薬剤が象牙質や歯の神経を直接刺激してしまうことが痛みの出る原因です。
むし歯の穴はエナメル質で保護されていないため、刺激が象牙質に直接伝わってしまいます。
詰め物などで治療している場所でも、隙間があいていると刺激が伝わり痛みを引き起こす可能性があるのです。
さらに、詰め物をしている場所は中でむし歯が広がってしまっている場合も多く、しみる症状が知覚過敏でなくむし歯である可能性も考えれられます。
むし歯は放置すると歯の神経を取らなければいけなくなってしまうことがあり、最悪の場合歯を抜かなければならない状況になる可能性もあります。
ホワイトニングをする前に、むし歯が無いか、詰め物に不具合が無いかのチェックをしておくと安心ですね。
歯周病によって歯茎が下がり、歯の根っこに薬剤が触れてしまうことが原因です。
歯周病は歯周病菌によって歯を支える骨が溶けてしまう病気で、骨が溶けると骨を覆う歯茎も下がり、歯の根っこが露出します。
歯の根っこはエナメル質に覆われていないため、薬剤の刺激が直接象牙質に伝わり痛みを引き起こします。
ホワイトニングをする・しないに関わらず、歯周病は歯を失う原因の一つですので、日頃から歯磨きを念入りにし、歯周病を予防しましょう。
もしも既に歯周病が進行していて根っこが露出している、ホワイトニングの薬剤がしみそうで不安という方は事前に歯科医院に伝え、対策をお願いすると良いでしょう。
歯の根っこを避けて薬剤を塗布してもらったり、事前にしみないように歯をコーティングしてもらうのがおすすめです。
歯が欠けていたりヒビがある場合、その隙間から薬剤が入り込み象牙質を刺激してしまうことが原因です。
特にヒビなどは目で見て分かりにくいことも多いので、ホワイトニングを行う前に歯科医院でしっかり確認してもらいましょう。
私も下の前歯が少し欠けている状態でオフィスホワイトニングを受けた経験がありますが、やはり他の歯よりも欠けた部分だけが少ししみて痛みを感じた記憶があります。
欠けている度合いによっては痛みの症状が強く出る可能性がありますので、ホワイトニング前に診察を受けましょう。
では、ホワイトニングで痛みやしみが出にくくするためには、どのような対策をすれば良いのでしょうか?
ここでは、以下の4つの対策について1つずつ解説していきます。
むし歯で穴があいていたり、詰め物に隙間があいていたりする場合は事前に治療をしておきましょう。
穴や隙間からホワイトニングの薬剤が入り込み、象牙質を刺激してしまうため、事前に治療を行うことで痛みを予防できる可能性があります。
ただし、むし歯や詰め物の不具合は自分では気づきにくいため、歯科医院で確認してもらうのがおすすめです。
フッ素入りの歯磨き粉は知覚過敏の症状を緩和させる効果があります。
すでに知覚過敏の症状がある方はもちろん、これからホワイトニングを受ける予定のある方もフッ素入り歯磨きを使用し、事前に知覚過敏の症状を抑えておくのがおすすめです。
フッ素入りの歯磨き粉はドラッグストアなどで簡単に手に入りますので、気軽に試しやすいですね。
フッ素入りの歯磨き粉のように歯磨き粉には、さまざまな種類がありますがホワイトニング用歯磨き粉というものもあります。
自宅で手軽にホワイトニングをすることができるので、忙しい方・自分のタイミングでやりたい方におすすめです。
むし歯、歯周病の予防は普段の歯磨きや歯医者でのクリーニングが非常に大切です。
自分では丁寧に磨いているつもりでも、意外と磨けていないことも多いので定期的に歯科医院を受診してクリーニングを受けましょう。
歯科医院で歯磨きチェックをしてもらい、日々のセルフケアでむし歯、歯周病にならないよう予防しましょう。
むし歯、歯周病の予防の項でも記載しましたが、歯科医院で定期検診を受診することがホワイトニングによる知覚過敏が出にくくするために重要です。
いざ、ホワイトニングをしたい!となっても、むし歯や歯周病が進行していたら痛みが出てしまったり、ホワイトニングを受けられなかったりする可能性があります。
ホワイトニングに関わらず、定期検診ではむし歯や歯周病などを早期発見できるので、症状が進行する前に治療することができるので、歯科医院を定期的に受診するようにしましょう。
定期的に歯科医院を受診し、日頃からむし歯や歯周病を予防しておけばホワイトニングによる痛みも防ぐことができるでしょう。
ホワイトニングで痛みが出てしまい、どうにかしたい時にできることはあるのでしょうか?
ここでは、ホワイトニングがめちゃくちゃ痛いときの対処方法について解説します。
ホワイトニングの薬剤が口の中に残っている可能性があるので、うがいや歯磨きをして薬剤を綺麗に洗い流しましょう。
その後は安静に過ごし、痛みが落ち着くかどうか様子を見てください。
ホワイトニング直後は熱いものや冷たいものなどの刺激物を避けるのがおすすめです。
ホワイトニング後の歯は普段よりも刺激に敏感になっています。
特に、ホワイトニングで痛みが出ている場合に熱いものや冷たいものなどの刺激が加わると、痛みが増してしまう可能性がありますので注意しましょう。
知覚過敏用の歯磨き粉には歯をコーティングする効果があります。
さらにフッ素には再石灰化を促進し、溶け出したエナメル質を回復させる効果もありますので、気軽に取り入れられる歯磨き粉を使用し、様子を見てみましょう。
歯磨き粉は一度の使用では効果を感じにくいので、しばらくは使用を続けてみることが大切です。
もし上記の対処法を試してみても効果がない、または痛みが我慢できない場合は鎮痛剤を飲んで痛みを抑えましょう。
鎮痛剤の効果は一時的なもので、根本的な問題は解決できていないので、注意が必要です。
ホワイトニング直後にジンジン痛む場合は、歯髄炎である可能性が考えられます。
歯髄炎とは、何らかの刺激によって歯の神経である歯髄に炎症がおよび、強い自発痛を伴う症状のことを言います。
この場合はホワイトニングの薬剤が歯髄を刺激し、ジンジンと痛む炎症を起こしている可能性があります。
歯髄炎の対処法としては、以下の4つがあります。
これらの対処法について、それぞれ解説していきます。
知覚過敏の対処法と同じく、薬剤をうがいや歯磨きなどで綺麗に洗い流し、しばらく安静にして様子を見ます。
これだけで症状がおさまる場合があります。
知覚過敏用の歯磨きの使用で、歯髄炎の症状を和らげることができる場合があります。
ただし、歯磨き粉には知覚過敏の症状を抑えるタイプのものと、歯髄炎の感覚を鈍らせて抑えるタイプのものがあります。
どのようなものが良いのかは、歯科医院に相談してみるのが良いでしょう。
ジンジンする症状を完全に無くすほどの効果はありませんが、知覚過敏抑制剤を塗布することによって症状を和らげる効果が期待できます。
歯磨き粉を使用しても効果が見られない場合は、歯科医院で知覚過敏抑制剤を塗布してもらいましょう。
知覚過敏抑制剤が目には見えない歯の傷やヒビをコーティングし、刺激がいくのを遮断します。
ただし、塗布後に歯ブラシで強く磨くとコーティングが剥がれてしまい、再び染みる症状が現れる可能性があるので歯磨きの際は注意が必要です。
歯髄炎は炎症が続くと、最悪の場合歯の神経を抜かなくてはなりません。
歯の神経を抜いてしまうと痛覚がなくなるとともに、歯に栄養や水分が行き渡らなくなるため、歯は脆くなり、寿命が短くなります。
その後、重度のむし歯まで進行してしまうと歯を残すことができなくなり、抜歯せざるを得ない場合もあります。
神経を抜くと痛覚がなくなり、むし歯に気づきにくくなり重症化しやすくなります。ホワイトニング後に歯がジンジンと強く痛む場合は、歯髄炎を疑いましょう。
知覚過敏が歯髄炎まで進行してしまうと、夜も眠れないほど痛みが続く場合があります。
まずは痛み止めを飲んでみて、症状が緩和するか様子を見ましょう。
その後も寝れないほど痛みが我慢できないようなら、歯科医院を受診して状況に応じて対処してもらいましょう。
基本的には痛み止めのロキソニンを飲めば症状は一時的に落ち着き、ジンジンと痛んでいた症状は和らぐでしょう。
しかし、痛み止めはあくまで症状を緩和させる目的のもので痛みの原因を無くすことはできません。
痛み止めの効果が切れても症状が続いて痛い!という場合は、我慢せずに歯科医院を受診するのがおすすめです。
前述した対処法を試したものの、効果を感じられない場合はすぐに歯科医院に相談しましょう。
歯髄炎の対処法でも紹介したように、歯科医院で歯をコーティングする専門的な処置を行うことで改善が見られる可能性があります。
歯をコーティングすると象牙質に刺激がいくのを遮断することができ、痛みを軽減させる効果があるのです。
しかし、痛み止めを飲んだり、歯をコーティングしたりして対策をしても効果がみられない場合は、ホワイトニングによる痛みではない可能性もあります。
何か違う病気や症状を発症している可能性もありますので、放置せずに一度歯科医院で診てもらいましょう。
ホワイトニングが痛いと思っている人のよくある質問をまとめました。
ホワイトニングの薬剤によって知覚過敏の症状が出ている可能性があります。
痛みが24時間以上続く場合は、歯髄炎の可能性もありますので、すぐに歯科医院に相談しましょう。
まずはうがいや歯磨きで薬剤をしっかり落とし、安静にして様子をみましょう。
それでも痛みが続く場合には、歯科医院を受診しましょう。
効果には個人差がありますが、一時的な痛みを抑えるのに効果がある可能性があります。
しかし、あくまでも痛みの症状を抑えるだけですので不安な方は歯科医院に相談しましょう。
ホワイトニング=痛いというイメージを持たれている方も多いかもしれませんが、必ずしも痛みが出るわけではありません。
痛みの原因は知覚過敏やむし歯、歯周病などさまざまで、これらの症状がある方は特に痛みが出やすいです。
ただし、痛みがジンジンと強く続いている場合は歯髄炎の可能性もあります。
最悪の場合、歯の神経を抜いたり、歯を抜かなければならない可能性もあるので注意しましょう。
日頃から歯医者で定期検診を行うことで、ホワイトニングの痛みを防げることはもちろん、口の中の健康を維持することも可能です。
もしも現在痛みがある方は、この記事を読んで対処法をぜひ実践してみてください!
ホワイトニングに不安を抱いていた方も、事前に対処法を知っておけばいざとなった時に落ち着いて対処することができますね。
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わかば歯科クリニック 理事長 板野 賢